外壁は窯業サイディングを使用しています。全体的には比較的良好な状態を保っているようですが、普段日の当たらない北側の外壁を見てみますと、ところどころでカビなどが繁殖してしまい、黒ずんでいる個所がありました。日も当たらず、ご近所ともかなり近いため風通しも悪いようで、湿った外壁が乾燥しにくい環境にあり、カビや藻が繁殖しやすいです。

　直接外壁を触って塗膜の状態を見てみますと、やはりチョーキング現象が現れていました。塗膜が経年劣化により白亜化し、白いチョークの粉のような物が付着する現象です。この現象が現れると再塗装の時期といえます。

　最初に安全のため仮設足場とネットを設置します。また汚したくない窓やお車などに養生をかけます。
　準備が出来ましたらまず、高圧洗浄をかけて外壁の汚れやカビ、そして古い塗膜を洗い流していきます。この段階で大半のカビや苔を落とすことができます。サイディングの素地を傷めないよう強度を調節しながら古い塗膜も一緒に落としていきます。

　続いて外壁の塗装に移ります。今回使用する塗料は、下塗りに日本ペイントのパーフェクトサーフ、仕上げ塗装に同じく日本ペイントのパーフェクトトップを使用します。パーフェクトトップは比較的お手頃な価格のわりに耐用年数も長く耐候性、耐汚染性も高い人気の塗料です。

　まずは下塗り専用塗料のパーフェクトサーフから塗布していきます。外壁と仕上げ塗料との密着性を高め長持ちさせる効果があります。また過度な吸い込みを抑える効果もあります。凹凸のある窯業サイディングの塗装には毛足の長いローラーを使用します。

　下塗り塗布完了後は、パーフェクトトップによる仕上げ塗装になります。色はお客様のご希望でND-250になります。
　仕上げ塗装は中塗りと上塗りの2回行うのが基本です。壁材の吸い込み具合によっては下塗りを2回行ったり仕上げを3回行う事もあります。色斑を抑え美しく仕上げるためには重ねる回数を増やすことがあります。
　サイディングの広い面をローラーを使い一気に塗っていきます。

　天戸や樋の周辺など入り組んだ複雑な作業はサイズの異なる刷毛を駆使して、丁寧に仕上げていきます。破風や帯板にもローラーと刷毛で丁寧に塗っていきます。屋根や外壁と同様、紫外線・雨水の外的影響を受けやすく、木部ですので劣化すると腐食しボロボロになってしまいますので、しっかりと塗膜を作っていきます。

　塗装完了後、塗り残しがないか、または塗りムラ、汚れの付着などがないか複数名のスタッフで確認を行い、塗装工事の完了です。
　屋根、外壁とも新築のように見違えるほど綺麗に仕上がりました。今後はアフターフォローとして、定期的に点検を行い、不具合が発覚する前にメンテナンスのご提案を行っていきます。